共働きの家庭も増える中で、夫婦の会話が少なくなっています。
平日の夫婦の会話が「1日30分未満」の家庭が、5割を超えているようです。*1
しかし、夫婦の会話は幸福度や夫婦関係の満足度へと直結します。
そこで今回は、近しいからこそ難しい、夫婦コミュニケーションのポイントを紹介します。
コミュニケーションと幸福度
「コミュニケーションと幸せに相関関係があるか」の調査で、コミュニケーションの時間を作っている人と作っていない人の、幸福度を比較したグラフは以下のようになりました。*2
幸せの程度が高い10点〜8点を選択した人は、コミュニケーションの時間を作っている人が59.2%なのに対し、コミュニケーションの時間を作っていない人は31.3%です。
逆に幸せの程度が低い5点以下を選択した人は、コミュニケーションの時間を作っている人が14.5%、コミュニケーションの時間を作っていない人は37.0%で2倍以上の差がありました。
つまり、日々の幸福度を高めるためにもコミュニケーションは非常に大切なものなのです。
夫婦関係とコミュニケーション
先の調査ではまた、「幸せのために必要だと思うものは何ですか」という質問も実施しています。
その結果によると、1位は「健康(70.3%)」、2位は「精神的なゆとり(67.8%)」、3位は「経済的なゆとり(66.5%)」、そして4位が「配偶者・パートナー(61.0%)」となっています。*2
「配偶者・パートナー」は、心身の健康や経済的なゆとりと同じくらい、幸せのために必要だということがわかります。
配偶者・パートナーとのコミュニケーションは、幸せに直結するといえるでしょう。
夫婦円満には会話が必須
夫婦円満のためには、コミュニケーションの中でも「会話」が非常に大切です。
夫婦をテーマにおこなったアンケート調査で、「夫婦円満のために必要なことは何か」という質問の回答で最も多かったのが「よく会話をする(66.4%)」でした。*3
つまり、夫婦が円満でいるためには、夫婦間の会話が欠かせないのです。
会話時間と夫婦時間の満足度
夫婦の会話時間は、「夫婦で過ごす時間の満足度」にも大きな影響を及ぼします。
「夫婦間の会話量」の満足度調査で、夫婦で過ごす時間の満足度についても見ていきましょう。*4
江崎グリコ社の調査によると、夫婦間の会話量に満足と回答した人は、夫婦で過ごす時間の満足度も90.6%(とても満足+満足+やや満足)と高くなっています。
しかし会話量が不満と回答した人は、夫婦で過ごす時間の満足度も23.8%と低く、6割近くが「不満」(とても不満+不満+やや不満)となりました。
また「配偶者への総合的な満足度」についても、会話量に満足している場合は総合的な満足度が94.4%と高いのに対し、会話量に不満がある場合は41.6%と低くなっています。*4
夫婦の会話時間の不足は、「夫婦で過ごす時間の満足度」だけでなく、「配偶者への総合的な満足度」にも大きな影響を与えてしまうのです。
夫婦円満につながる会話のポイント
夫婦円満のためには、コミュニケーションの中でも「会話」が非常に大切です。
ここでは、夫婦円満につながる会話のポイントをお伝えします。
・感謝を伝える
・価値観を押し付けない
・子どものこと以外の話もする
感謝を伝える
感謝の言葉は積極的に伝えるようにしましょう。
多くの人が配偶者への感謝の気持ちを持っていると思います。
しかし、気持ちがあっても相手に伝わらなければ意味がありません。
当たり前だと思うことでも、「ありがとう」「嬉しいな」「助かるよ」といったリアクションをとるように心がけましょう。
直接伝えることに照れがある人は、SNSやメールを活用するのもおすすめです。
価値観を押し付けない
夫婦として時間をともにしていると、相手も自分と同じように考えていると思い込んでしまうことがあります。
しかし、夫婦であっても別々の人間ですので、相容れない部分があって当然です。
意見が分かれてしまう場面では、主張ばかりせず、お互いの価値観を尊重しましょう。
まずは相手の意見をほめて受け入れてから、自分の意見を伝えてみてください。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校で行われた研究によると、結婚したばかりの夫婦に議論をさせ、そこで相手の意見を受け入れずに衝突し、平行線をたどるだけの夫婦は10年後に離婚している確率が高いそうです。*5
異なる意見は新しい考え方を学ぶチャンスととらえ、相手の意見も受け止めましょう。
子どものこと以外の話もする
夫婦をテーマにおこなったあるアンケート調査では、夫婦円満であると回答した人と夫婦円満でないと回答した人で、夫婦の主な会話内容に違いがあることがわかりました。*3
「子どものこと」については、両者とも70%以上の夫婦が会話しています。
しかし、「テレビや新聞などのニュース」「夫婦のこと」「仕事のこと」「休日の予定」は、夫婦円満であると回答した人と夫婦円満でないと回答した人で大きな差がありました。
つまり夫婦円満でないと回答した人は、「子どものこと」を多く話しており、他の話題が少ないと考えられます。
「うちは会話があるから大丈夫だ」と思っていても、子どものこと以外の会話をしているかを振り返ってみましょう。
テレビやニュースの感想や休日の予定など、何気ない会話を意識するだけでも夫婦円満につながっていきます。
スキンシップも忘れずに
定期的にスキンシップをとることも、夫婦円満の秘訣です。
カーネギーメロン大学で行われた研究によると、1日に1回ハグをしていた人の93%が、トラブルに見舞われていても、精神的に穏やかで肯定的な気持ちでいることが判明しました。*6
さらに、人間関係のトラブルも少なくなったことも明らかにされています。
またブリガム・ヤング大学で行われた研究では、夫婦やパートナー間のスキンシップを増やすと、幸せホルモンとも呼ばれるオキシトシンが増加することがわかりました。*6
オキシトシンは、人と触れ合ったり、会話をしたりすることで分泌され、気持ちが穏やかになったり、幸福度が増したりすることが複数の研究から明らかになっています。
お互いが忙しい時間を過ごすとスキンシップを忘れてしまいがちですが、ハグしたり、手を繋いだり、腕を組んだりをしてみましょう。
照れくさいときは、肩をマッサージしてあげるなど、ハードルの低いスキンシップから意識してみてください。
まとめ
夫婦円満のためには、コミュニケーションが大切だとお伝えしてきました。
ちょっとした工夫で、夫婦のコミュニケーションは向上させることができます。
仕事に集中できるのも、安らげる家庭があってこそ。
まずは夫婦の会話や、スキンシップを意識してみてくださいね。
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【エビデンス】
*1 マイナビニュース「夫婦の会話時間、平日は”30分未満”が5割超 – その内容は?」
*2 マイナビウーマン「幸福度が高い人と低い人の「圧倒的な違い」
*3 SankeiBiz「離婚リスクが高い夫婦 「うちは会話があるから大丈夫」の危うさ 」P1.P2
*4 江崎グリコ株式会社「夫婦の会話、理想と現実を明らかに!夫婦間に温度差あり!?」P1
*5 マイナビニュース「相容れない価値観はどうすればいいの?」
*6 マイナビニュース「スキンシップは夫婦生活に本当に必要なのか?」
【著者】髙橋 めぐみ
求人情報メディア・人材紹介等の総合的な人材サービスを提供するプライム市場上場企業(元東証1部)に勤務。在職中に250社以上の企業を取材し、求人広告の作成等に携わる。その後、教育業界に転職。現在はこれまでの経験を活かし、人材や教育に関する記事を中心にフリーライターとして活動中。