人材紹介会社向けSNS集客のコツ|運用上の注意点もご紹介

SNSを活用して求職者を集めたい。そう思っている人材紹介会社の方は多いのではないでしょうか?

グルメ、エンタメ、ショッピング、ニュースなど、あらゆる情報をSNSで入手できる世の中。ビジネス目的でSNSを運用している企業は多く、実際に人材募集で集客に成功しているケースが見られます。

SNSは採用手法の一つとして浸透しつつあり、さらに一般化していくことが確実と見込まれます。コストをかけずに、効率的に求職者の獲得に成功するSNS集客のノウハウを、ぜひ参考にして役立ててください。

※本記事における「人材紹介」とは「有料職業紹介」を指します。

人材紹介会社がSNSを活用するメリットとは? 

企業のSNS利用といえば、商品・サービスを売り込むマーケティング活動、企業のイメージアップを狙うブランディングを目的としていることが多い印象かもしれませんが、人材募集でも効果的です。

SNSを使った採用活動は「ソーシャルリクルーティング」と呼ばれて一般化しつつあり、次のようなメリットがあります。

サービス利用料金が0円で、無料で人材募集ができる

SNSは基本的に無料で利用できるため、採用コストの削減につながるメリットがあります。LINEやXなど有料プランのあるSNSもありますが、無料プランの機能だけでも求職者とのコミュニケーションツールとして十分に活用でき、コスト0円で集客に役立てることができます。

リアルタイムで鮮度の高い情報発信ができる

求人サイトと比べて、SNSは情報をすぐに発信できるメリットがあります。求人サイトは申し込んでから掲載されるまでにタイムラグが発生し、伝えたいことをすぐに掲載できるとは限りません。

一方、SNSは自由なタイミングで自ら情報を発信し、即時更新できるため、リアルタイムで鮮度の高い内容を掲載できるメリットがあります。

拡散されることでより多くの人の目に触れられる

多くのSNSではユーザーが気に入った投稿をシェアして、情報を拡散できるようになっています。投稿が拡散され、より多くの人の目に触れることで、求人媒体への広告掲載や求職者データベースの利用だけでは接点が生まれなかった層にまで、広く情報を届けることができます。その結果、これまでは集客できなかった人とつながり、見込み客を増やすチャンスが増えます。

若手世代の集客が期待できる

総務省が発表した「令和4年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」のSNSの利用状況でも、若年層は平日、休日ともに平均利用時間が長くなっています。中でも20代は平日87.3分、休日115.7分と全世代を通じて最長です。

若者世代にとってSNSが生活に必須のツールとなっていることは間違いありません。他の年代と比べてヘビーユーザーが多いため、情報発信の場としてSNSを活用することで、より効率的に若手世代の集客を見込めます。

*1(参考)総務省情報通信政策研究所「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書 <概要>

DMで直接コンタクトが取れる

相互フォローなどSNS上でユーザーとつながることによって、コミュニケーションがより取りやすくなります。さらにDMを利用すれば、直接コンタクトして、1対1で非公開のやりとりをすることができます。

特に今の若い人たちは、連絡手段として電話やメールよりもLINEのメッセージやDMを好み、よく使う傾向にあります。情報を受け取るにあたってSNSは抵抗感の少ないツールといえ、面会オファーを出すのもスムーズです。

人材紹介の集客に効果を発揮するSNS 6選

SNSといっても、すべて同じではなく、ひとくくりにすることはできません。SNSの種類によって向いている投稿の内容、ユーザーの傾向は異なっています。

SNSの特性をきちんと理解し、適切に選んだうえで情報を発信することによって、求めるターゲットにリーチしやすくなり、効率的な集客につながっていきます。

そこで人材会社の集客にも役立てられる代表的なSNSを6つピックアップ。総務省が発表した「令和4年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」のデータも踏まえて、その特徴をご紹介します。

Instagram |視覚に訴えるメッセージが発信できる

画像や動画がメインとなるビジュアル重視のSNSがInstagramです。主要なSNSの中ではLINEに次ぐ利用率で、トレンドに敏感な人、女性ユーザーに高く支持されています。

働く環境、職場の雰囲気、一緒に働く先輩の姿など、画像・動画を撮影して掲載。工夫して視覚に訴える投稿をすることで、自社や募集企業・職種をアピールすることができます。

TikTok|特に若い層の支持を集め、投稿が拡散される期待も

男女を問わず、特に若い層の支持を集めている動画投稿のSNS。10代66.4%、20代47.9%、30代27.3%がTikTokを利用しています。

ダンスやコント風の寸劇など、目を引くパフォーマンスを投稿するのにも向いています。コンテンツを他のSNSにも掲載できる機能が付いているため、TikTokに投稿した情報が他のSNSにも掲載され、多方面に拡散される期待も抱けます。

X|20代の利用が特に多く、リアルタイムでのこまめな発信が効果的

旧Twitterであり、長年にわたって利用され続けているSNSの代表的な存在がXです。知名度が高く、老若男女を問わず、幅広いユーザーの根強い支持を受けています。中でも特に20代は78.8%と利用率が高い傾向にあり、30代も55.5%が利用しています。

短文を投稿できて、画像や動画を添えることもできます。リアルタイムでの情報発信が手軽で、拡散性にも優れています。こまめな投稿を重ねることで、ユーザーの目に触れやすくなり、反応の獲得など効果につながりやすくなるため、おすすめです。

YouTube|知らせたい情報をしっかり正確に伝えられる

10代~30代の利用率が90%を超えている動画共有系SNSがYouTubeです。長時間の動画を投稿できるため、会社説明会や社長のメッセージを録画して配信したり、先輩社員のインタビューや1日に密着したドキュメント番組のような動画を投稿したり、知らせたい情報をしっかり正確に伝えることができます。そのため情報の受け手の理解促進やブランディングに効果を発揮します。

LINE|面接日程の調整など1対1のやりとりがスムーズ

全世代でLINEの利用率は90%以上となっており、20代は98.6%、30代98.0%とほぼ全員が利用中。TikTokのように短い動画を投稿できるLINE VOOMで情報を発信できるほか、1対1のコミュニケーションに適したチャットツールとして広く利用されています。

XやInstagramのように、他の投稿に埋もれて情報が流れてしまう心配がなく、つながっているユーザー一人一人に個別で連絡を取ることができます。使い勝手の良さが魅力で、問い合わせの窓口、面接の日程調整、選考結果の連絡などにも活用できます。

LinkedIn| ITやマーケティング人材の集客に強みを発揮

世界最大級のビジネス向けSNSで、海外人材とも接点を持ちやすく、特にIT系やマーケティング系のハイスペック人材の利用が多いことがLinkedInの特徴です。ユーザーに転職希望者が多く、積極的に情報をチェックしているほか、機会があれば転職を検討したいと考えている潜在層も見られ、優秀な人材とのつながりに期待が持てます。

またLinkedInは無料で利用できるほか、「採用」「就活」といった有料プランが用意されていて、申し込めば、詳細検索機能で候補者をピックアップしたり、つながりの申請・承認がない相手に対してもメッセージを送ったりすることができます。必要に応じて有料プランを検討するのも良いでしょう。

人材紹介会社のSNS運用で欠かせない注意点4つ

実際に人材紹介会社が集客するために、どのようにSNSを運用していくべきか。時間や手間をかけず、効率的に求める人材と出会うために、注意すべき点を4つ紹介します。

ターゲット・ペルソナにあわせたSNSを選択する

SNSによってユーザーの属性が異なるため、どのサービスを選んで集客に活用するかは、かなり重要になってきます。そのために、集客したい人材の年齢、性別、現職、役職、人としてのタイプ、興味・関心を持っていること、大切にする価値観、目指すキャリア、将来の夢など、できるだけ具体的に人物をイメージすることが大切です。そのうえで、登録しているSNS、特によく利用しているSNSは何かを検討して選択しましょう。

他社のSNSをチェックして参考にする

競合する人材紹介会社がどのようなメッセージを発信しているか、どのような見せ方をしているか、確認・分析して参考にし、投稿に活かしましょう。訴求したいターゲットに合わせて、的確な情報発信ができれば、より大きな反響が得られ、効果が期待できます。

今は企業が採用専門のSNSアカウントを作成して運用していることも多いので、あわせてチェックして、会社や仕事の魅力をどのように伝えているか、見てみることをおすすめします。

スケジュールを決めて効果測定する

アカウントを作成して投稿するだけでは、SNSを活用できているとはいえません。投稿頻度の少ないSNSアカウントは、ユーザーの目に留まる機会が減り、次第に見られなくなってしまいます。運用するなら、せっかくの投稿が埋もれてしまうことがないように、スケジュールを決めて定期的に投稿し、鮮度の高い情報を発信していきましょう。

あわせて「いいね」の数、共有された数を確認して、効果を測定・検証することも欠かせません。ユーザーの反応が良かった投稿をもとに、次に発信する内容を考え、戦略的に運用していくことが、SNS集客のコツといえます。

情報漏洩や炎上のリスクを避ける

手軽に情報発信できるメリットがある反面、SNSには情報漏洩や炎上のリスクが常につきまといます。画像や文言に個人を特定させる投稿はないか、モラル的に問題がないか、念入りにチェックしたうえで投稿しましょう。

複数人で確認する体制をつくって、ダブルチェック、トリプルチェックのうえで情報発信するようにすれば、リスクはかなり軽減できます。社内のメンバーに確認をお願いするだけでトラブルを未然に防ぐ打手となりますので、必ずワンクッション置き、第三者の確認を経て投稿することを推奨します。

SNS活用で多くの求職者との接点が生まれる

求職者を集めたい人材紹介会社が、集客のためにSNSアカウントを作成して運用するのは、やり方次第で大きな反響が期待できる効果的な方法といえます。手間は多少かかるものの、やってみる価値は高いと思います。

SNSをうまく活用できれば、莫大なコストをかけることなく、たくさんの人に、みなさんの会社、転職エージェントのあなたを知ってもらうことができます。

相互フォローなど、SNSで求職者とのつながりを保っておくことで、いざという時の相談も期待でき、長い目で見たメリットもあります。

本記事を参考に、SNSアカウントを作成して、ぜひ積極的に求職者とのコミュニケーションを始めてもらえればうれしいです。


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【著者】吉牟田祐司(文章舎)
紙媒体の記者・編集者、インターネット求人広告サイトのディレクター・ライターとして多種多様な業界の企業と人を取材。2012年、文章舎を開業し、採用・PR・ブランディングの課題解決ライティングを中心に手掛けるほか、ビジネスメディアなどのコンテンツ制作に携わる。マイナビ転職エージェントサーチ(現・マイナビスカウティング)では人材紹介会社230社以上、コンサルタント400人以上の記事を作成。
HP:https://bunshosha.hp.peraichi.com/
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