仕事が忙しい人や転職活動に不安を抱えている人にとって、転職活動の全般を支援してくれる転職エージェントは心強い味方です。
しかし、「キャリアアドバイザーとの相性が悪いと、かえって転職活動の邪魔になりそう。」と、不安に感じている人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、転職エージェントの裏事情と、キャリアアドバイザーとの相性を良くするための秘訣をお伝えします。
キャリアアドバイザーとの相性が大切な2つの理由
転職活動をするにあたって、キャリアアドバイザーとの相性はとても大切です。
相性の良いキャリアアドバイザーに出会えた時には以下のようなメリットが期待できるでしょう。
1つずつ説明していきます。
自分に合った企業を紹介してもらえる
キャリアアドバイザーは、求職者の経験と希望に合った企業を見つけ出し、求人を紹介をしてくれます。
紹介される求人の中には、求職者の考えにはなかった思いがけない選択肢もあることでしょう。
経験やスキルを客観的に見て判断してくれることで、新たな気づきに繋がります。
また自分の希望だけではなく、第三者の視点からその人の適職を判断してくれるのでミスマッチの防止にもなります。
書類添削と面接対策で内定が出やすい
企業のニーズや求める人材像を把握しているキャリアアドバイザーが、選考のサポートをしてくれるので、自然と内定が出やすくなります。
サポート内容は提出書類を添削、面接の練習など幅広く、不安があればなんでも相談できます。
さらに、評価の高い優秀なキャリアアドバイザーの紹介であれば、「あの人が推薦してくれるなら大丈夫だろう」という安心感が働き、最初から好印象を持ってもらえることもあります。
知って得する転職エージェントの裏事情
転職エージェントの仕組みを理解すれば、転職エージェントの活用の仕方が分かります。
ポイントを押さえれば、どんなキャリアアドバイザーからでも、積極的に求人を紹介してもらえて、転職のサポートも受けることが出来るようになるでしょう。
キャリアアドバイザーとの相性を運に任せるのではなく、自分で良好な関係を作り上げてみてください。
転職エージェントと求職者の立場の違い
転職エージェントは、求職者が企業に入社した時点ではじめて報酬が発生する「成果報酬型」のビジネスモデルです。
採用した人の年収に基づいて算出される報酬の一部を、企業が「紹介手数料」として転職エージェントに支払います。紹介手数料は転職者の入社時想定年収の35%が一般的です。*1
また、キャリアアドバイザーは、売上や採用件数のノルマを持っています。
売上は紹介手数料、採用件数は自分が担当する求職者を企業に入社させた件数のことです。
ノルマがあるおかげで求職者は、キャリアアドバイザーから数々の企業を積極的に紹介してもらえ、また入社を成功させるための手厚いサポートを受けることができます。
しかし転職意識が低い人や、転職先の希望が高すぎて紹介先がない人は、売上に繋がりにくいため、後回しにされてしまうことがあります。
後回しにされる求職者の特徴
担当のキャリアアドバイザーから後回しにされると、相性が良くないと感じます。
「求人がなかなか紹介されない」
「転職のサポートをしてもらえない」
「面談でも面倒そうな態度を取られる」
これらの対応は、キャリアアドバイザーの中でのあなたの優先順位が、かなり低くなっていると考えられます。
転職成功させるコツは、優先的に対応をしてもらえるようになることです。
ここでは、キャリアアドバイザーに後回しにされやすい求職者の特徴をご紹介します。
転職意欲が感じられない求職者
キャリアアドバイザーから転職意欲が低いと思われてしまうと、対応を後回しにされてしまう可能性があります。
このような態度は取らないように注意しましょう。
- 転職時期について「いい企業があったら」など、明確ではなく意志が感じられない
- 転職したい理由が「なんとなく」など具体的にない
- 希望の業界も、職種も決まっていない
- なかなか連絡がつかない
このような求職者は、「今すぐには転職を考えていない」と判断されてしまいます。キャリアアドバイザーにも目標があるため、転職意欲の低い人よりも転職に積極的な人をサポートしたいと思っています。
自己分析をしていない求職者
一番初めの面談では、自己分析ができていなかったり、自分の希望がなくても問題ありません。
キャリアアドバイザーと相談をしながら決めていきましょう。
しかし2回目以降の面談でも自己分析を全くしていない求職者は、キャリアアドバイザーから後回しにされてしまう可能性があります。
その理由は、転職に時間がかかるからです。
ゼロから転職活動をサポートしてあげることもできますが、その時間は売上にはなりません。
ある程度、自分でも判断をしながら転職活動を進めていける求職者の方が、すぐに求人の紹介に繋がるので、キャリアアドバイザーから好まれます。
転職を成功させるためには、求職者が自分の「希望」を持っていることが大切です。
それは、自分が就きたい業界・職種でも、年収でも、働き方でも構いません。
自分の市場価値の理解が不足している求職者
理想が高すぎる求職者も後回しの対象です。
多くの場合は求職者が理想の条件を提示した時に、「その条件では採用は難しい」などのアドバイスはもらうことができます。
そのアドバイスに従って、条件を改めれば後回しにされることはありません。
しかし、自分の条件に固執してしまうと「あなたに合う企業はない」と言われ、求人を紹介してもらえなくなってしまう可能性すらあるでしょう。
キャリアアドバイザーとの相性を良くする秘訣
キャリアアドバイザーとの関係性が、転職成功のカギを握ると言っても過言ではありません。
キャリアアドバイザーとの相性を良くする秘訣をお伝えします。
4つポイントを抑えれば、キャリアアドバイザーから積極的にサポートしてもらえます。
それでは、1つずつ説明していきます。
① 事前情報(活かせる経験、知識/希望条件)を伝える
面談の前に、活かせる経験、知識や、希望条件を伝えておきましょう。
キャリアアドバイザーがアドバイスする内容も、提案する求人も、その場でヒアリングして考えるのと、事前に準備してくるのとでは、面談の質に大きな差が生まれます。
事前の情報があれば、キャリアアドバイザーは希望にあった求人を探して面談当日に持ってきてくれます。
もし希望に添えない場合でも、その理由と代替案を考えてきてくれることでしょう。
事前にアンケートが送られてくることも多いので、書ける内容は丁寧に返答してください。
② 面談の目的を明確化してから臨む
当日は、面談で何を相談したいのか「面談の目的」を明確化してから臨みましょう。
キャリアアドバイザーも「今日は〇〇について相談したい」と言われた方が、アドバイスがしやすくなります。
短い面談の時間を有効に使うためには、自分がこの面談で何を求めているのかを明確化しておくことが重要です。
<例>
・転職したい気持ちはあるが、方向性が決まっていないため自分ができることを整理したい。
・方向性は決まっているが、希望の業界へ行けるかどうか知りたい。
・自分の希望の条件で具体的にどのような求人があるか知りたい。
転職したい業界、職種が決まっていない場合でも、方向性を相談したいと伝えれば問題ありません。「自分が今どのような状況で、面談で何を知りたいのか」を自分で整理してから面談に臨んでください。
③ 転職意欲を態度で示し、優先順位をあげる
転職活動を成功させるためには、転職意欲を示すことが大切です。
「良い会社から内定が取れればすぐに転職する」意志を伝えるとよいでしょう。
現実的な転職希望時期を伝えることによって、キャリアアドバイザーもそれに合わせた計画を立ててサポートをしてくれます。
もちろん嘘をつく必要はありませんが「今すぐには転職を考えていない」と伝えると、少しスピード感が遅くなる可能性があります。
じっくりと転職活動をしたい場合は良いのですが、急ぎ転職をしたい事情があれば、正直に話したほうが良いでしょう。
また、希望条件が現実的であることも大切です。
決まっていない場合や、分からない場合はキャリアアドバイザーに相談してください。
相談もなく高望みしている求職者は、キャリアアドバイザーから紹介できる求人がないと判断され、求人の紹介がされなくなる可能性があります。
④ こまめに連絡を
こまめに連絡することによって、エージェントの印象に残りやすくなりなす。
キャリアアドバイザーからの連絡にすぐに返信するのはもちろん、自分からも積極的に求人がないか聞いてみましょう。
「営業職を希望しているのですが、求人はありますか?」
「経理職を探しているのですが、面談していただけますか?」
求人票を見たときに「あの人に合いそうだな!」と最初に想起してくれるようになります。
そして同時に「転職に対して積極的だ」という印象も与えることができます。
性格的に合わないキャリアアドバイザーは変更してもらう
あなたがどんなに頑張っても、「このキャリアアドバイザーとは性格が合わない」ということも起こります。
担当のキャリアアドバイザーが自分に向いていないと思った場合は、担当を変更してもらいましょう。
キャリアアドバイザーの変更は特別なことではありませんので、安心してください。
変更の理由は正直に伝えることが大切です。
理由を添えることにより、自分に合ったキャリアアドバイザーがつく可能性が高まります。
まとめ
転職エージェントとの相性は自分次第でかえることができます。
「自分はすぐに売上に繋がる人材です。」とアピールが出来れば、キャリアアドバイザーから積極的なサポートをしてもらえるようになります。
しかし、キャリアアドバイザーの経験不足で上手くいかない場合や、どうしても性格的に合わないという事情も出てくると思います。
その時はためらわず、担当変更をお願いしてください。
我慢しながら転職活動をする必要はありません。
あなたの転職活動の成功を心から祈っています。
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【エビデンス】
*1 マイナビ税理士「採用担当者様が知りたい「転職エージェント」と「求人媒体」の違いとメリット・デメリット」
https://zeirishi.mynavi-agent.jp/client/article04.html
【著者】髙橋 めぐみ
求人情報メディア・人材紹介等の総合的な人材サービスを提供する一部上場企業に勤務。在職中に250社以上の企業を取材し、求人広告の作成等に携わる。その後、教育業界に転職。現在はこれまでの経験を活かし、人材や教育に関する記事を中心にフリーライターとして活動中。