
「憧れている業界に転職したいけど、スキルがない。」
「興味のある職種はあるけど、経験がないから書類選考で落とされるかも。」
など、なかなか一歩目を踏み出せないという人は多いと思います。
そんな時に活用したいのがハローワークの「職業訓練制度」です。
職業訓練校で一定のスキルと経験を積めば、即戦力として扱われることがあります。
今は未経験者だとしても、職業訓練を活用すれば、数か月後には自信を持って転職活動をすることができるようになるでしょう。
そこで今回は、未経験では転職が難しい職種を確認したうえで、職業訓練制度について詳しく説明します。
職業訓練のメリットとデメリットを理解して、上手に活用しましょう。
未経験では転職が難しい職種とは
転職市場を見ると、未経験者を歓迎する職種とそうでない職種には一定の傾向があります。
マイナビジョブ20’sに掲載された「未経験歓迎職種ランキング」を見ると具体的な職種がわかります。*1
このランキングは「未経験歓迎求人率」です。
これは「掲載された求人数」に対して「職種未経験者歓迎」の記載がある求人の割合を示す値で、ある職種でどれくらい未経験者が歓迎されているのかを知ることができます。
ランキング上位は、未経験者でも転職しやすい職種です。
一方で下位の職種は、経験やスキルが求められていることになります。

https://mynavi-job20s.jp/howto/inexperienced_jobchange.html
「美容・ブライダル・ホテル・交通」の職種では100%、「販売・フード・アミューズメント」は92%、「保育・教育・通訳」は80%となっており、未経験者を積極的に採用しています。
しかし、「クリエイティブ」「ITエンジニア」「WEB・インターネット・ゲーム」「医療・福祉」は半数以上が経験者採用です。未経験、スキルなしの状態では、求人の選択肢が少なくなってしまいます。
「クリエイティブ」「ITエンジニア」「WEB・インターネット・ゲーム」「医療・福祉」に関する職種を希望する人は、職業訓練を検討してみるのもよいでしょう。
職業訓練とは
職業訓練とは、希望する仕事に就くために必要な職業スキルや知識などを習得することができる公的制度です。ハロートレーニングとも呼ばれています。*2
雇用保険を受給している人は「公共職業訓練(離職者訓練)」、雇用保険を受給していない人は、「求職者支援訓練」を受けることができます。
職業訓練の受講料は、公的な制度のため基本的に無料です。
あなたに合った職業訓練を探してみましょう。

https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/shokugyou_kunren/menu/shienkunren.html
職業訓練の種類
職業訓練の種類は、事務系をはじめとして、IT、建設・製造、サービス、介護、デザイン、理美容に至るまで多種多様な訓練分野を網羅しています。
住宅リフォーム、OAシステム開発、Web設計、3DCAD等の昨今の時代のニーズに即したコースや女性向けコース等も設定しています。*3

https://www.mhlw.go.jp/hellotraining/recommend/
実施されている職業訓練は、地域や時期によって異なります。
受講までのステップ
受講するためには、ハローワークに求職申し込みをした後に、職業訓練を実施する施設等が行う面接等の選考に合格し、ハローワークによって受講斡旋を受ける必要があります。
受講斡旋を受けるには、以下の2点を満たさなければなりません。*4
・訓練を受講することが適職に就くために必要であると認められる方
・訓練を受けるために必要な能力等を有するとハローワークが判断した方
つまり、職業訓練を利用するためには、どんな職種に就きたいのか、そのためにどんなスキルを身につけたいのかをハローワーク職員に伝える必要があります。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/rishokusha.html
職業訓練のメリットとデメリット
職業訓練には、どのようはメリットとデメリットがあるのでしょうか。
それぞれを詳しく説明していきます。
メリット
職業訓練を利用するメリットをまとめると、以下のようになります。

手当てをもらいながらスキルを身につけられる
職業訓練は、国が行っている公的な就職支援制度です。
テキスト代などの実費負担があるケースを除いて原則無料で、さまざまな職業訓練を受けることができます。
自己負担が少なく、スキルを習得できることは大きなメリットです。
さらに雇用保険を受給できる人は「基本手当」「受講手当」「通所手当」を受給しながら学ぶことができます。
雇用保険を受給できない人も、「職業訓練受講給付金」と「通所手当」の支給を受けることができます。
つまり、お金をもらいながら技術や知識を身に付けることができるのです。

https://www.mhlw.go.jp/hellotraining/support/
転職サポートを受けられる
転職活動をしていると、資格を持っていても実務経験がないという理由で断られてしまうことがあります。
しかし職業訓練を利用していれば、訓練機関とハローワークが連携して、就職先を紹介してくれるため、比較的スムーズに就職先を見つけることができるでしょう。
年間約26万人が職業訓練を受講して、約8割の人が就職できています。*3
給付制限が解除される
自己都合で退職すると、雇用保険を受け取るまでに2か月間の給付制限期間が設けられています。
しかし、給付制限中に訓練が開始された場合は、給付制限が解除され、すぐに雇用保険がもらえるようになります。
給付期間が延長される
職業訓練に通っている間は、基本手当が給付されるというメリットもあります。
雇用保険の基本手当の所定給付日数(失業保険の支給を受けることができる日数)は、受給資格に係る離職の日における年齢、雇用保険の被保険者であった期間及び離職の理由などによって決定され、90日~360日の間でそれぞれ決められます。
訓練期間中に所定給付日数が終了しても、訓練が終了する日まで引き続き基本手当が支給されるます。
もちろん、訓練受講に要する費用として「受講手当」「通所手当」なども、引き続き支給されます。*5
デメリット
職業訓練には、デメリットもあります。
デメリットを確認した上で、受講すべきかを判断をしましょう。

仕事を辞めないと受講できない
公共職業訓練と求職者支援訓練は、「求職中(離職中)」の人に限定されています。
つまり、在職中に職業訓練を受けることはできません。
今の仕事を続けながら、新しい知識やスキルを身につけたいと考えている人には向いていません。
新しいことを学ぶために「学校に通い直す」という覚悟が必要です。
無職期間が長くなる
訓練期間中は正規の就労にはならないため、履歴書上では無職期間となります。
無職期間が長くなると、就職意欲がないと見なされ転職が不利になる可能性があります。
「職業訓練でどんなことを学んだか」「どんな資格を取得したか」を自信を持って語れるようになっておく必要があります。
お金に困ることも
雇用保険として受け取れる金額は、前職の給料の3分の2程度です。
前職の月収が低い場合、雇用保険だけでは生活の維持が困難になる可能性があります。
アルバイトをすることも可能ですが、学びながら働けるかどうか、自分の体力なども考慮して、慎重に考えなければなりません。
まとめ
職業訓練について紹介してきました。
未経験職種への転職に苦戦している場合は、ぜひ職業訓練の利用も検討してみてください。
しかし「職業訓練を受けた方が良いのか」「現状のスキルで転職可能なのか」「働きながら希望するスキルを身につけられる会社はないのか」など、判断に迷うこともあると思います。
そのような時には、一人で悩まずに転職エージェントに相談してみましょう。
転職エージェントでは、求職者の職歴や現状のスキルを分析し、これからのキャリアプランを一緒に考えてくれます。
職業訓練や転職エージェントを上手に活用して、転職活動を成功させましょう。
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【エビデンス】
*1マイナビジョブ20’s「未経験から転職しやすい職種とは?ランキングと転職のコツ」https://mynavi-job20s.jp/howto/inexperienced_jobchange.html
*2厚生労働省「ハロートレーニング」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/hellotraining_top.html
*3厚生労働省「ハロートレーニングを上手に活用して就職やスキルアップにつなげよう!」https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11800000-Shokugyounouryokukaihatsukyoku/0000169449.pdf
*4厚生労働省「ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/rishokusha.htm
*5厚生労働省職業安定局「基本手当について」https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_basicbenefit.html

【著者】髙橋 めぐみ
求人情報メディア・人材紹介等の総合的な人材サービスを提供する一部上場企業に勤務。在職中に250社以上の企業を取材し、求人広告の作成等に携わる。その後、教育業界に転職。現在はこれまでの経験を活かし、人材や教育に関する記事を中心にフリーライターとして活動中。