カジュアル面談とは?知っておきたい基礎知識から準備・注意点まで解説

転職活動をしていて、気になる会社の採用ページを見ていたら“カジュアル面談”の文字があり、

「カジュアル面談って、何?」

——と疑問に思って調べている方も、いるかもしれません。

カジュアル面談に臨む前には、基礎知識や注意点を事前に把握しておく必要があります。

というのは、カジュアル面談には誤解が発生しやすい面があるためです。

詳しく見ていきましょう。

カジュアル面談とは?基礎知識

まずは「そもそもカジュアル面談とは何なのか」基礎知識から解説します。

カジュアル面談の概要

「カジュアル面談」とは、書類選考や一次面接などの正式な選考プロセスに入る前に、企業の担当者と求職者が会って、話をすることです。

「カジュアル面談の内容は、採用選考とは無関係(影響しない)」とされるのが原則となります。

カジュアル面談という言葉からイメージされる通り、堅苦しく緊張感のある面接ではなく、

「形式ばらずに普通に会って、気軽な雰囲気で、お話しましょう」

というのがカジュアル面談です。

「カジュアル面談で採用に落ちた」ということは起きませんし、カジュアル面談で失敗したからといって、正式な応募(書類選考など)のステップに進めないということもありません。

カジュアル面談の目的

なぜ通常の選考プロセスとは別に、わざわざカジュアル面談を行うのでしょうか。

カジュアル面談の主な目的は、「事前にお互いの理解を深めて、ミスマッチを防ぐ」ことです。

正式な選考の前に直接会って会話できる機会があれば、正式な採用選考に入る前に「合う/合わない」を判断できます。

正式な採用選考に入れば、企業も応募者も相応の時間と手間をかけることになります。そこで、事前に軽くインフォーマルな接触を行い、正式応募の前にマッチングを見極めることが、カジュアル面談の目的です。

こう聞くと、応募者側の立場としては、

「自分の良い印象を残せるように、がんばらなければ!」

……と思ってしまうかもしれません。

しかし、カジュアル面談には、ひとつ注意点があります。

それは「カジュアル面談を実施する企業側も、自分たちのことを知ってほしい」のです。

カジュアル面談では企業も自分たちのことを知ってほしい

カジュアル面談を実施する企業の事情はそれぞれですが、多いのは、

「自分たちの会社のことを知ったうえで、それでも入社したいという人に、正式に応募してほしい」

と考えているケースです。

ここで企業の立場に立って考えてみましょう。

「応募者のことを理解する」は従来の選考プロセスのなかで満たせていても、「応募者に、自分たちの会社について知ってもらう」が不足していると感じている企業は多いものです。

結果として、

「自社のことを、よくわかっていない人がたくさん応募してきて困る」

「理解したうえで入りたいと言ってくれる人を採用したいのに、なかなか出会えない」

……といった課題を抱えています。

こうした課題の解決策として、カジュアル面談を行っている会社が多いのです。

カジュアル面談を成功させるために重要な視点ですので、ぜひ心に留めてください。

カジュアル面談の準備で注意すべきこと

ここまでにご紹介した基礎知識を前提としながら、カジュアル面談の準備をする際に注意したい点を3つ、ご紹介しましょう。

・自己アピールより相手先企業の理解を深めることを優先する
・位置づけや服装などの不明点は企業ごとに確認する
・フォーマル過ぎると浮くリスクがある

(1)自己アピールより相手先企業の理解を深めることを優先する

前述の通り、カジュアル面談を実施している企業の多くは「応募者に自社を理解してほしい」というニーズを持っています。

通常の面接と異なり、カジュアル面談では最初に「企業紹介」から始まることが多いでしょう。そのための資料を戦略的に作り込んでいる会社もあります。

そんな背景があるにもかかわらず相手先企業の意図に反し、会社の理解もそこそこに自己アピールに走る応募者は、印象が良いとはいえません。

まずは相手先企業を心から理解することに全力を注ぎましょう。そのうえで「自分はこの会社に本当に入りたいのか」を真剣に考えることが大切です。

正式応募するか・否かを判断するために必要な情報については、何でも質問しましょう。遠慮はいりません。忌憚のない質問は、カジュアル面談をする企業側も歓迎しています。

(2)位置づけや服装などの不明点は企業ごとに確認する

本記事では、一般的なカジュアル面談について解説しています。

しかし、“何をもってカジュアル面談と呼ぶか”については、正式な定義が辞書に掲載されているわけではありません。

極端な例を出せば、「カジュアルな服装で行う面接のこと」を指してカジュアル面談、と認識している人もいます。

さまざまな認識の人がいる以上、カジュアル面談で不明な点が出てきたときには、他人に聞いたりインターネットの情報を検索したりするよりも、その企業に直接質問するのが最も確実です。

例えば、採用プロセスのなかでの位置づけ、服装はどうすれば良いのか、企業側の面談担当者は誰なのか——など、疑問が出てきたら、調べる労力をかける前に直接聞いて解決しましょう。

(3)フォーマル過ぎると浮くリスクがある

「カジュアル面談とはいっても不安だから、できるだけキッチリした格好で挑みたい」

と、フォーマルな服装でカジュアル面談に行こうと考えている方もいるかもしれません。

しかし、それが歓迎される社風かどうかの見極めは必要です。

一般的には、カジュアル面談で最も自然になじむのは、普段の仕事着です。「現職の仕事帰りにそのまま寄りました」といった雰囲気の服が、カジュアル面談に合う服といえます。

どういう服で行けば良いかイメージがつかない場合には、“相手先企業の社員が普段どのような服装で仕事をしているか”を指標にすると良いでしょう。コーポレートサイトなどの写真が参考になります。

格式ばったフォーマル過ぎる服装は、カジュアル面談では求められていないことが多いので、注意しましょう。

さいごに

企業にとっては「自社をよく理解してもらえる」というメリットのあるカジュアル面談ですが、応募者にとってもメリットは多いものです。

例えば、

「気になる会社に正式応募する前に、会社の人と話してみたいな」

「どんなオフィスなのか、行ってみたい」

「実際に働いている人たちの雰囲気を知りたい」

——そんな願いを叶えてくれるのがカジュアル面談といえます。

カジュアル面談を通常の採用選考プロセスと一緒くたにして、「自分が良い評価を受けること」「良い印象を与えること」ばかり意識するのは、もったいないことです。

カジュアル面談は、「自分が良い評価を受けるためにはどうすればよいのか」という“被評価者”としての立場よりも、「自分が応募すべき会社かどうか判断する」という“評価者”の立場で活用していくと、良い転職活動につなげやすくなります。

カジュアル面談の機会を最大活用して、自分に最適な会社はどの会社なのか、見つけていきましょう。


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【著者】三島 つむぎ
ベンチャー企業でマーケティングや組織づくりに従事。商品開発やブランド立ち上げなどの経験を活かしてライターとしても活動中。