英語力は転職で本当に有利?採用担当者の考え方は?

グローバル化の進展とともに、求められるようになってきた語学力。
2020年4月から小学校でも、英語の授業が必修化されました。

ビジネススキルに語学力が備われば、今後のキャリア形成に大きなプラスとなることは間違いありません。
しかし本当のところ、語学力を身につけるとどの程度、何が有利になるかと言われたら、よくわからないという人も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、語学力は転職でどのように有利になるのか、また企業が求める語学力がある人材とはどのような人なのかをお伝えします。
ぜひ、今後の転職活動の参考にして下さい。

語学力は転職活動で有利になる?

語学力がある場合のメリットは、大まかに下記の2つを想定できます。

・選択肢が広がり高年収も期待できる
・努力ができる人だと評価される

順番に見ていきましょう。

選択肢が広がり高年収も期待できる

語学力を活かして外資系企業に転職すれば、日系企業よりも高年収を期待できることがあります。
日系企業と外資系企業の報酬を比較した調査では、外資系企業の方が報酬が高いことが分かります。*1
さらに年齢が上がるにつれて、報酬の開きも大きくなっていきます。

語学力を活かして外資系企業に転職すれば、高年収を目指すこともできるでしょう。
非常に単純な事例ではありますが、選択肢を多く握れることは、転職において大きなアドバンテージとなります。
もちろん、日系企業でも英語力を必須としている場合、そのスキルを全く評価しないということは考えづらいことです。
これは、語学力がもたらす直接的なメリットといえるでしょう。

努力ができる人だと評価される

転職活動では、基本的に仕事に関係のない能力やスキルをアピールしても評価の対象にはなりません。
しかし語学力の場合は、その力そのものが不要の仕事でも高く評価される可能性があります。
語学力習得のためには、長時間にわたる勉強と努力が必要なためです。

特に高いスコアや難しい検定を取得していれば、努力を結果に結び付けられることのアピールにもなるでしょう。
これは、語学力がもたらす間接的なメリットといえます。

企業が求める語学力がある人材とは

「語学力を活かした仕事をしたい」「外資系企業に転職したい」と思っていても、どの程度の英語ができれば良いのか分からないという人も多いと思います。

ここでは、企業が求める語学力がある人材について具体的に説明していきます。

・TOEICは700点以上
・英語で自分の言いたいことをはっきりと表現できる
・専門性を身につけている
・留学経験はなくてOK

TOEICは700点以上

自分の語学力を簡単にアピールできるのがTOEICです。

社員の英語力とビジネスに関する意識調査で、「どの程度の『英語力』を求めているのか」という質問に対し、TOEICの点数が「600~700点」と答えた企業が一番多くなりました。

(引用)マイナビニュース「企業が従業員に求める英語力は?

しかし外資系企業に限定すると、44%の企業がTOEIC「700点以上」を求めています。

外資系企業への転職を希望するのであれば、一つの指標としてTOEIC700点以上を目指しておくと良いでしょう。

英語で自分の言いたいことをはっきりと表現できる

「外資系企業で働くには英語が流ちょうでなくてはならない」と思われがちですが、完璧なビジネス英語は必要ありません。

たとえ日常会話レベルの英語力であっても、自分の言いたいことをはっきりと表現し、伝えられることの方が重要です。*2

外資系企業やグローバル企業のビジネスシーンでは、英語がネイティブでない人が圧倒的に多いので、自分も自信を持って話しましょう。

専門性を身につけている

外資系企業で必要とされる人材の特徴に「スペシャリスト、専門家であること」があります。*2

語学力はあるに越したことはありませんが、企業が採用したいと思う人材は、ただ英語が話せるだけの人ではありません。
例えば、日本市場で事業拡大を狙う外資系企業なら、日本市場に精通したマーケティング能力に優れた人材を求めているでしょう。

転職活動では企業が求めるスキルや専門性に合わせて、自分の強みや実績をアピールすることも大切です。

「語学力と専門性を活かせる仕事を探したい」という人は、ぜひ人材紹介会社に相談してみてください。

留学経験はなくてOK

「外資系企業への転職や、英語を使う仕事は、留学経験がないとできない」と考えている人もいると思います。
しかし留学経験は必須ではありません。
留学や海外在住の経験がなくても、英語を使って活躍している人はたくさんいます。

「自分にはできない」という考えを変えて、自分の市場価値を正しく理解することで、人生設計に大きな選択肢とゆとりをもたらします。*3

これから語学の勉強を始める人も、コツコツ勉強を進めていけばいずれ努力は実を結びます。
自分の語学力に自信を持つことで、満足のいく転職の一助となるでしょう。

働きながら語学力を身につける方法

語学力習得に、年齢は関係ありません。*4
語学力を身につけたいと考えている人は、今すぐに行動を起こしましょう。
働きながら語学力を身につける方法をご紹介します。

英会話学校に通う

語学力を短時間で身につけるためには、英会話学校に通うことがおすすめです。

実際に仕事で英語を使っている人に「役立った英語学習方法」を質問した調査では、1位が国内の英会話学校、2位が海外での英会話学校、3位がオンライン英会話という結果になりました。*5

自分一人で勉強するよりも、講師から学ぶ学習方法の方が役に立ったと感じているようです。

最近ではオンライン英会話のサービスも充実しており、すき間時間に家にいながらレッスンを受けることが可能です。

グループレッスンや講師との実際の会話で、コミュニケーション力も磨いていきましょう。

すき間時間にアプリで勉強

忙しいビジネスパーソンには、アプリを使った勉強もおすすめです。

アマゾンジャパンでコミュニティエンゲージメントチームマネージャーを務める山本薫氏は日経新聞の取材に対し、以下のアプリで英語力を磨いたと語っています。*6

  • English Central
  • Natural Reader

「English Central」は、インタビュー動画やドラマ仕立ての動画などが数多くあり、幅広いシーンの英会話が網羅されています。

マイク機能を使えば、自分の発音をチェックすることも可能です。

「Natural Reader」は、自分で作った英文やニュース記事を様々なスピードで聞くことができるアプリです。
話者をUS英語、UK英語、フランスなまりや中国語なまりなどから選ぶこともできます。

外資系企業で、チーム唯一の日本人としてリーダーを任されている山本氏の言葉です。
一度、試して見る価値がありそうです。

また、もっと楽しみながら英語を学びたいという人はこちらのアプリもおすすめです。*7

  • 英語学習ゲーム (英語物語)

英語物語は、妹とともに夢の世界に迷い込んだ主人公が、元の現実に戻るため日本を制圧していくRPGゲームです。

バトルには英語力が必要なので、戦っていくうちに語学力が高まっていくでしょう。

まとめ

語学力は多くの企業で求められるスキルなので、勉強して損をすることはありません。

自分の可能性を広げることができるでしょう。

しかし語学力は、転職を有利に進めることができるスキルに過ぎないことを忘れてはいけません。

転職で最も重要なのは、その業務で活かせる能力や経験を持っているかです。

語学力ばかりに気を取られず、自分の専門性を磨くことも忘れないでください。


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【エビデンス】
*1 マイナビニュース「日系企業の平均年収調査、課長は1,032万円、部長は?
*2 NIKKEI STYLE「外資系が欲しがる人材 英語より大事な3つの資質
*3 NIKKEI STYLE「英語力で変わる転職時の年収 800万円以上は中級必要」P2~3
*4 日経ビジネス「52歳から本格的に英語学習、若い人と比べて習得は難しい?
*5 日経ビジネス「仕事で英語を使っている人たちが必ずやっている学習法
*6 日経ビジネス「40歳から英語力を伸ばしたアマゾン社員が薦める“神アプリ”
*7 マイナビニュース「【毎日がアプリディ】英語力までもレベルアップするRPG!英語学習ゲーム 【英語物語】


【著者】髙橋 めぐみ
求人情報メディア・人材紹介等の総合的な人材サービスを提供する一部上場企業に勤務。在職中に250社以上の企業を取材し、求人広告の作成等に携わる。その後、教育業界に転職。現在はこれまでの経験を活かし、人材や教育に関する記事を中心にフリーライターとして活動中。