人材紹介会社の存在意義が2020年代以降とてつもなく大きい理由

「人材紹介会社を立ち上げたい」

と考えるなら、今が最適なタイミングといえるかもしれません。

なぜなら、2020年代の後半以降、 “人材紹介会社の存在意義” が拡大していくと考えられるためです。

結論からお伝えすると、企業がいま取り組んでいる働き方改革やDX推進を一通り経験した後、直面するのは「人材最適化」であると予測されます。

そのために絶対なくてはならないのが人材紹介会社であり、人材紹介会社へのニーズはますます高まっていくはずです。詳しく見ていきましょう。

働き方改革により企業内でいま起きていること

人材紹介業界の動向に直接影響を与えるのは労働市場ですが、2020年代の労働市場を捉えるうえで欠かせないのが「働き方改革」です。

まずは「働き方改革によって企業で何が起きているのか」から解説します。

働き方改革とは?

最初に「そもそも働き方改革とは何か」をおさらいしておきましょう。

働き方改革とは、2016年に第3次安倍内閣が提唱した「労働制度を抜本的に見直すことで “多様で柔軟な働き方を自分で選択できる社会” の実現を目指す取り組み」です。

2018年6月には「働き方改革関連法」が成立し、企業は長時間労働の是正や有給休暇の確実な取得、テレワークの推進など、具体的な取り組みを進めています。

この働き方改革の背景にあるのは、「少子高齢化に伴う労働人口の減少」や「働く人々のニーズの多様化」といった課題です。

働き方改革の最終的な目的は、 “生産性や労働参加率の向上を図り、引いては日本経済の再生を実現すること” といえます。*1*2

企業では一時的に人手不足が加速

働き方改革によって労働環境を改善し、働きやすい職場を作ることは、本来であれば人手不足解消につながるはずです。国の政策としても、労働参加率の向上を意図しています。

しかしながら実際には、働き方改革への取り組みによって、一時的に人手不足に陥る企業が多いのが現状です。

特に、今まで従業員の長時間労働によってギリギリのところで成り立っていた中小企業では、

「新しい人材はなかなか採用できない。業務量の絶対量を減らせば売上が落ちる。

かといって長時間労働を強いることになればブラック企業になってしまう」

というジレンマを抱えているのです。

2020年代前半は人手不足の補塡をIT化に求める流れ

企業が現在進行形で抱えている「人手不足の加速」の解決策として、多くの経営者が活路を見いだそうとしているのが “IT化” です。

2018年に経済産業省がDX(デジタル・トランスフォーメーション)を推進するガイドライン(DX推進ガイドライン)を公開した時流とも相まって、クラウドサービスの活用やシステムによる業務自動化に取り組む企業が増えています。

例えば、企業におけるクラウドサービスの利用状況を見てみましょう。2015年は44.6%だった利用率が、2019年には64.7%と約20ポイントも上昇していることがわかります。

▼ クラウドサービスの利用状況

(引用)総務省「令和2年版 情報通信白書 第2部」P344
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r02/pdf/n5200000.pdf 

なお補足として、DXとは “デジタル技術を活用して社会をより良く変革すること” を指す概念です。

DX=IT化ではありませんが、DX推進に着手する過程としてIT化は避けて通れないことやDX関連市場の盛り上がりの影響、そして働き方改革によって、改めてこのタイミングでのIT化が加速している状況があります。

次は人材最適化の波がやってくる

2020年代前半は、前述のとおり多くの企業が「働き方改革」と「DX推進」に着目して、従業員の労働環境や生産性の向上に取り組んでいます。

では、それらが一通り落ち着き「次の一手を探さなければ」となったとき、次に来るのは何でしょうか。

そう、それが「人材」です。具体的には “人材最適化の波” がやってくると考えられます。

働き方改革やIT化で埋められない穴

一連の働き方改革やIT化に取り組んだ企業は、 “埋められない穴” があることに気づくでしょう。それは、一言でいえば「競争優位性」です。

例えば、厚生労働省のWebサイトには、以下の記載があります。

職場環境の改善などの「魅力ある職場づくり」が人手不足解消につながることから、
人手不足感が強い中小企業・小規模事業者においては、
生産性向上に加え、「働き方改革」による魅力ある職場づくりが重要です。*2

確かに働き方改革によって、入社希望者が増える可能性はあります。しかしながら、それは “競合他社に対してアドバンテージを取れた場合限定” です。

数年が経ち、多くの企業が政府の方針に従って働き方改革を進め、多様で柔軟な働き方がスタンダードとなったなら、働き方改革の実践は人手不足解消には直結しません。

働き方改革は「競合他社に後れを取らないために最低限取り組むべき施策」であることは間違いありませんが、人手不足を解消するためには、 “さらにその先” の一手が必要です。

これは “IT化” にも同じことがいえます。競合他社に比較して優位なレベルまで企業の価値を高めるためには、働き方改革やIT化だけでは不十分なのです。

人材採用の “マッチング力” の価値が高まる

 “働き方改革やIT化で埋められない穴” に気づいた企業は、次の一手として「人材最適化」に着目するでしょう。

働き方改革やIT化によって環境やシステム面の整備が終わったら、次はそこで働く中身である “人材” に視点が移っていくことは、想像に難くありません。

ここでの重要ポイントは、従来の「相対的に優秀な人材」を獲得する採用ではなく、「自社に最適化された人材」の採用が求められることです。

従来の採用活動ではなし得なかった「自社の業績を向上させる、自社にとってのハイパフォーマー人材」をいかに獲得するかに価値を見出します。

すなわち、人材紹介会社の持つ “マッチング力” の価値が高まるということです。このニーズが高まるタイミングを逃さず、勝機をつかんだ人材紹介会社が急成長すると考えられます。

社会全体の利を実現できるのが人材紹介会社

政府が働き方改革やDX推進を進める究極的な目的は、 “日本の経済力を高め国際社会における競争力を確保すること” にあります。

この視点から見ても、社会全体の利を実現できるのは、まさに人材紹介会社です。

たとえるなら、企業人は、組織という「箱」の中に閉じこもって働いています。

対外的に取引先や顧客とコミュニケーションすることはあっても、「従業員」としての顔は、社内でしか見せないものです。

もしも、多々ある会社の箱をシースルー化して、空から俯瞰して一望できたなら、どんなに有益なことでしょう。

例えば「A社の鈴木さんと、B社の田中さんはトレードしたほうが全員が幸せになれる」といったことがわかるからです。

これを実現できる可能性を秘めているのが人材紹介会社ではないでしょうか。

自社の利益追求が至上命題の “企業の目” とは異なる、 “企業と企業の間を俯瞰して見る目”。それを持つ人材紹介会社は、社会の利益に貢献する大きな意義ある存在であることは、間違いありません。

さいごに

さいごに筆者近辺の話をさせていただくと、「なかなか良い人材を採用できない」と苦しんでいる中小企業の経営者が非常に多いと感じます。

 中小企業が人手不足に悩むのは今に始まったことではありませんが、気になるのは、

「応募数はあるけれど、合う人が見つからない」

「良いと思った人は選考途中で離脱してしまう」

といった声の多さです。

社会において多様な働き方の職場環境が整うよりも前に、求職者の「多様な働き方をしたい、自分に合う働き方を選びたい」という意識変容が先に起きており、 “求職者が企業を選ぶ目” が肥えてきていると感じます。

これはもちろん喜ばしきことではあるのですが、企業にとってはいよいよ、人材紹介会社の助けなしには自社に合う人材の採用が難しいと痛感しているところです。

これから人材紹介会社を立ち上げる方々には、ぜひ現場で困窮している企業の助けになっていただければと思います。


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【注釈】

*1 参考)首相官邸ホームページ:働き方改革の実現https://www.kantei.go.jp/jp/headline/ichiokusoukatsuyaku/hatarakikata.html

*2 参考)厚生労働省:働き方改革特設サイト(支援のご案内)https://www.mhlw.go.jp/hatarakikata/


【著者】三島 つむぎ

ベンチャー企業でマーケティングや組織づくりに従事。商品開発やブランド立ち上げなどの経験を活かしてライターとしても活動中。